スパイダーマン:ホームカミング(2017米)ネタバレ感想

スパイダーマン:ホームカミング
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どうも、タイラーPです。
個人的にスパイダーマンは、アメコミ・ヒーローの中では唯一子供のころから慣れ親しんだ存在で、サム・ライミ版からマーク・ウェブ版まで必ず劇場に足を運んで観ています。

期待値で言えば今回は今まででも一番高く、上りに上がったハードルを越えてくれるかどうか、少し不安でもありましたが、結果として大いに満足できる出来でした。

木場のIMAX3Dで観てきました。
オープニングのIMAXのカウントダウンがスパイダーマンの模様をあしらった特別仕様になってまして、マーヴェル、力入ってるなーって思いました。

この記事は映画のネタバレを書いていますので、ネタバレなしで映画を観たい方は、映画をご覧になってから読むようにしてください。
できれば、トム・ホランド版スパイダーマンの初登場となる『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』は観てから行った方が良いです。一応続編なので。でも、観てなくても全然楽しめるとは思います。
そもそも「アベンジャーズって何?」っていうアメコミ映画初心者の方は、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』や『アイアンマン』なんかを観てから行った方がより楽しめると思います。

映画データと予告編動画

2017年/アメリカ  上映時間:133分
原題:Spider-Man: Homecoming
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
監督:ジョン・ワッツ(監督3作目)
製作:ケビン・ファイギ、エイミー・パスカル
製作総指揮、ルイス・デスポジート、ビクトリア・アロンソ、パトリシア・ウィッチャー、ジェレミー・レイチャム、アビ・アラド、マット・トルマック、スタン・リー
原作:スタン・リー、スティーブ・ディッコ
原案:ジョナサン・ゴールドスタイン、ジョン・フランシス・デイリー
脚本:ジョナサン・ゴールドスタイン、ジョン・フランシス・デイリー、ジョン・ワッツ、クリストファー・フォード、クリス・マッケナ、エリック・ソマーズ
撮影監督:サルバトーレ・トチノ
美術:オリヴァー・ショール
衣装:ルイーズ・フログリー
編集:ダン・レーベンタール、デビー・バーマン
音楽:マイケル・ジアッキノ
視覚効果監修:ジャネク・サーズ

<キャスト>
トム・ホランド:ピーター・パーカー/スパイダーマン
マイケル・キートン:エイドリアン・トゥームス/バルチャー
ロバート・ダウニー・Jr.:トニー・スターク/アイアンマン
ジョン・ファブロー:ハッピー・ホーガン
ゼンデイヤ:ミシェル
マリサ・トメイ:メイおばさん
ドナルド・グローヴァー:アーロン・デイヴィス
ジェイコブ・バタロン:ネッド
ローラ・ハリアー:リズ
タイン・デイリー:アン・マリー・ホーグ
トニー・レボロリ:フラッシュ
アンガーリー・ライス:ベティ
ボキーム・ウッドバイン:ショッカー2

予告編

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あらすじ(ネタバレあり)

『スパイダーマン:ホームカミング』のざっくりとしたあらすじです。

アイアンマン:トニースターク(ロバート・ダウニー・Jr.)からの要請で、アベンジャーズにゲスト参加したスパイダーマン:ピーター・パーカー(トム・ホランド)でしたが、その後ちっともお声がかからないのでヤキモキしながら、近所のヒーローとして、自転車泥棒を捕まえたり、おばさんに道を教えたりと地道な活動をしていました。

一方、アベンジャーズが異星人チタウリ軍と戦ったことで破壊されたニューヨークの後片づけをしていた産廃処理業者のエイドリアン・トゥームス(マイケル・キートン)は、政府が新たに設置したダメージコントロール局に仕事を奪われたことでダークサイドへと足を踏み入れていきます。仲間や家族を守るために仕事が必要だったトゥームスは、宇宙人が残した未知の素材を盗んで兵器の開発、裏社会への販売へと乗り出していきます。

なんとかトニーに認めてもらいたいピーターは、ATMの強盗を捕まえようとしますが、トゥームスが開発した強盗団の強力な兵器により、いつも通っている道の向かい側のショップを爆破されてしまいます。店主は無事救出しますが、強盗団は取り逃がしてしまいます。

また、学校生活では親友のネッド(ジェイコブ・バタロン)にスパイダーマンであることがバレてしまいます。口の軽いネッドのせいで、憧れの先輩リズ(ローラ・ハリアー)に「スパイダーマンの友達だ!」と思わず口走ってしまいます。(パーマンと光男くん的なアレでしょうか?)そして、勢いで彼女のホームパーティにスパイダーマンを連れて行く約束をしてしまいます。

ピーターはリズのホームパーティに参加するつもりでしたが、偶然、トゥームスの一味が武器の売買をしている現場を見つけてしまいます。ピーターは車で逃走する一味を追いかけますが、ビルのない地域だったため、いつものようにクモ糸を使って飛んで行くことができません。バルチャースーツを装着したトゥームスに捕まり、川へ叩き落されてしまいます。スパイダーマンスーツのパラシュート装置が作動しますが、紐が水中で絡まり、ピーターは溺れそうになります。

そこへ突如現れたアイアンマンにより水中から救出されます。トニーはスパイダースーツに追跡機能を付けていて、ピーターの行動をモニターしていたのです。トニーからは「危険な事件に首を突っ込むな!」と説教をくらいます。アイアンマンのスーツは空っぽで、トニーによる遠隔操作でした。

しかし、なんとしてもトニーに認められたいピーターは、ネッドの協力のもと、自力でトゥームス一味を捕まえようと決心します。

ピーターが拾ったハイテク武器の出す信号をたどって武器の売人が学校に現れます。ここで、ピーターは逆に売人に追跡装置を忍ばせることに成功します。そして、一味が武器の強奪のためメリーランド州に向かうという情報を掴みます。

メリーランド州に行くために、当初は断っていた学校での全米学力コンテストに参加することにしました。全米学力コンテストはワシントンD.Cで開催されるため都合がよかったのです。

泊まったホテルでネッドにスパイダースーツの追跡機能を解除してもらいます。トニーには勝手な行動をとるなと、きつく言われていたため、バレないようにする必要がありましたが。このときスパイダースーツに「補助輪モード」がかかっていることが分かりますが、ネッドにお願いして「補助輪モード」を解除。スパイダースーツの全機能が使えるようになります。

ダメージコントロール局のトラックを襲うバルチャーを捕まえようとしますが、逆にトラックの中で頭を打って失神してしまいます。気付いたときには、ダメージコントロール局の倉庫の中で、外に出ることができなくなってしまいます。

スパイダースーツの音声案内システムカレンと命名)と会話しながら外に出られるときを待ちますが、ネッドに預けている兵器の一部が危険な爆発物であることを知ります。

全米学力コンテストで優勝したネッドたち学校の仲間は、ワシントン記念塔に上ろうとしていました。ワシントン記念塔に入るときの荷物チェックでX線スキャンをしたことから、兵器の一部は今にも爆発しそうになってしまいます。

なんとか倉庫から脱出したピーターは必死に記念塔に向かいますが、何度かけてもネッドに電話は通じず、ついに兵器は爆発!!間一髪で記念塔に入ったピーターにより、学校の仲間たちは全員救出されます。このワシントン記念塔のシーンは一つ目のクライマックスでした。

地元に戻ったピーターは、以前武器の売買取引の現場にいたアーロン・デイヴィス(ドナルド・グローヴァー)からスタテン島行きのフェリーで大きな取引が行われるという情報を入手します。

フェリーに侵入したピーターは、売人たちを一網打尽にしようとしますが、バルチャースーツを着たトゥームスの砲撃により、フェリーが真っ二つに!!クモの糸をつかってつなぎとめようとしますが、糸の強度が足らずにフェリーは分断されてしまいます。

この危機に駆け付けたのが、またもやアイアンマン!フェリーを見事に修復し、乗客を救います。この映画2つ目のド派手なクライマックスです。

「どうせ、またスーツは空なんだろ?」と言うピーター。今度はしっかりとトニーはスーツに入っていました。
ピーターに失望したトニーは、ピーターからスパイダースーツを取り上げてしまいました。「スーツがなかったら僕は何もできないよ」と泣きつくピーターを、「そんな弱い人間にはスーツを着る資格はない」と切り捨てます。

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ピーターはスパイダースーツを取り上げられたことから、自分の軽率な行動が多くの人の命を危険に晒したことを痛感し、学校生活に戻っていきます。学校でホームカミングの開催の時期で、憧れのリズをパートナーに誘ったピーターは、OKの返事をもらい有頂天になります。どうやってエスコートしたら良いか分からないピーターは、メイおばさん(マリサ・トメイ)の指導のもと、準備を万端に整えます。

ついに、ホームカミングの日が来ました。エスコートするためにリズの家を訪れたピーターは玄関に出てきた男の顔をみてビックリします。なんと、それは、あのトゥームス:バルチャーだったからです。リズの父親がバルチャーだったショックを隠せないピーターでしたが、リズの父親もピーターとのやり取りからピーターがスパイダーマンであることに気づきます。

トゥームスは「これ以上邪魔をしたら殺す」とピーターを脅します。しかし、トゥームスの計画を知ってしまったピーターは自分を抑えられず、トゥームスを止めるために、リズを残してパーティ会場を後にします。

トニー・スターク製のスパイダースーツのないピーターは、自作のスーツを着て、トゥームスを追います。「椅子の男」となったネッドの協力を得て、トゥームスのアジトを見つけだしますが、バルチャーとの戦闘で、瓦礫の下に押しつぶされてしまいます。しかし、ヒーローとしての自覚に目覚めたピーターは、潜在能力を振り絞り瓦礫から脱出します。

バルチャーにクモの糸で捕まり後を追ったピーターは、バルチャーの襲うトニーの輸送機にしがみつきます。この輸送機での戦闘シーンが最後のクライマックスです。

最後には、ピーターはバルチャーを爆発物から救い出します。ピーターはトゥームスを現場に縛り付けて去り、夜の風にたそがれるお馴染みのシーンです。

今回の一件で、ピーターを見直したトニーは、ピーターを正式にアベンジャーズの一員に誘います。ピーターのために新しいスパイダースーツまで用意していました。ピーターにとっては待ち望んだはずの誘いでしたが、ピーターはこの誘いを断ります。「近所のヒーロー」としてピーターが成長したことによる選択でした。

トゥームスが犯罪で捕まったことで、リズは学校を去らなくてはいけなくなりました。ピーターはリズにパーティ会場を去ったことの謝罪をしますが、「あなたはいつもいなくなるのね。自分がやりたいことを最後まで頑張ってね」を言い残して引っ越していきます。

全米学力コンテストチームでは、部長のリズが抜けた代わりにミシェル(ゼンデイヤ)が部長に指名されました。ミシェルは「よろしくね。皆は私のことをMJと呼ぶわ」と言います。(MJキターヾ( ゚∀゚)ノ゙)

刑務所に服役したトゥームスは、獄中でスコーピオンに「お前、スパイダーマンの正体を知ってるんだって?皆でぶち殺そうぜ」的な誘いを受けますが、最後に助けてくれたピーターに恩を感じているためか「知ってたらとっくに殺してるさ」と嘘をついてピーターをかばいます。家族が面会に来ていることを示して、トゥームスがバルチャーから父親に戻ったことを告げて映画は終わっていました。

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点数と評価

82点
・アメコミ映画としては文句なしに楽しいです。
・スパイダーマン好きなので、贔屓が入ってるかもしれません。

感想など

今回の『ホームカミング』を観て、あらためてスパイダーマン好きだなって思いました。なんと言ってもビジュアルが圧倒的にカッコイイし、クモの糸があるからアクションにバリエーションがあるのが良いですね。あなたも、スパイダーマン好きですよね?

スパイダーマンって、日本では知らない人はほとんどいないだろうし、アメリカでも、マーベル・ヒーローの中で一番人気があるらしいですよ。

スパイダーマンもマーベルの一員ではあるのだけれど、映画化権はマーベル・スタジオズではなく、ソニー・ピクチャーが持っているため、アベンジャーズのメンバーとして活躍するスパイダーマンは映画では見れないと言われてきたのです。しかし、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』で映画会社の枠を越えてスパイダーマンがアベンジャーズに参加したことから、本作へとつながっています。

『COP CAR/コップ・カー(2015年)』を観たときからジョン・ワッツ監督はできる監督だと思っていましたが、スパイダーマンを監督すると聞いてどんな感じになるかはあまり予想できませんでした。子供に自然な演技をさせる監督だなと思っていましたが、そのあたりを評価されて学園もの色の強いホームカミングの監督に抜擢されたのでしょうか。

それでも、スパイダーマン映画の中で一番好きなのは、今でもサム・ライミ版スパイダーマンの『2』です。今回のは楽しくて良かったんですけど、MCUの中の一作品ってこともあって、純粋にスパイダーマンの映画として観たら、サム・ライミの『2』に票を入れたくなります。

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』での戦いを本作では「研修」と言っていて、「ボク、キャプテンの盾を奪ったよ!」と無邪気に喜んでいる場面とか微笑ましくて良いですね。

トニー・スタークに呼ばれてシビル・ウォーに参加したときの、ピーター目線での自撮り動画です。映画本編にも使われています。

ビルがない地域でクモの糸をつかったいつもの移動方法が使えなくなったスパイダーマンが、他人の家の庭を突っ切っていく場面は、モロに『フェリスはある朝突然に(ジョン・ヒューズ監督 1986年)』からの引用です。パーティ会場でもテレビモニターで、映画がかかってました。最後に出てくるキャプテン・アメリカの「もう映画終わったんだから、帰りなよ」みたいなのも『フェリス~』からの引用です。

アイアンマンをはじめとしたマーベルもののアメコミ映画を全く観てない方が、スパイダーマンだ!ってだけで観に行くと意味不明な要素が多すぎるかもしれませんが、今回のスパイダーマンをきっかけに、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の壮大な世界に入ってみるのを良いかも。

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スパイダーマン:ホームカミングの続編は?

まずは、2018年5月4日に全米での公開が予定されている『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』でもスパイダーマンは出演予定とのことで今から楽しみです。

3部作となることが予定されているスパイダーマン単体での続編『スパイダーマン:ホームカミング2』も、全米で2019年7月5日に公開されることが発表されています。今作は2017年7月7日(スリーセブン!)に全米公開、日本では8月11日に公開日だったことからも、『ホームカミング2』も2019年の8月には日本でも公開されそうですね。個人的には日米同時上映スタートだと嬉しいです。

以下は『スパイダーマン:ホームカミング2』の予想です。

ホームカミング2での敵役は?

『スパイダーマン:ホームカミング2』では、今作のラストの刑務所で登場したスコーピオンがヴィラン(悪役)として登場することが予想されます。今回の敵役だったバルチャーは、犯罪の動機が仲間や家族のためという、完全な「悪役」という感じではありませんでしたが、スコーピオンはどう見ても悪そうで、次回作からがスパイダーマンの真剣な戦いとなりそうです。今回は第1作ということもあって顔見せの要素が強く、トニー・スターク(アイアンマン)との絡みとキャラクター紹介がメインでした。

監督のインタビューよるとバルチャー(エイドリアン・トゥームス)も「必ず帰ってくる」とのことで、再登場が期待されます。今回のラストからの流れだとスパイダーマンの味方として登場するんでしょうか。もしくは敵か味方かカウボーイ的な感じになるのかもしれません。

シニスター・シックスの結成?

今作のラストの刑務所でスコーピオンが「スパイダーマンに恨みを持つ奴を集めている」と言っていたのが気になります。スパイダーマンの原作では、シニスター・シックスという悪役が集まった犯罪組織が登場します。ヴァルチャーもそのメンバーの一員だったりします。

マーク・ウェブ監督の『アメイジング・スパイダーマン2』(2014)では、シニスター・シックスの結成が予告されていましたが、続編が作られることはなかったので、実現しませんでした。『ホームカミング2』以降にはスコーピオンを筆頭にしたシニスター・シックスの結成があるかもしれません。そうなると、スパイダーマンだけでなく、アベンジャーズを巻き込んだ戦闘になることも考えられますね。

ホームカミング2でのヒロインは?

ピーターの恋の行方も気になります。思春期ですから、一般的な男の子であれば頭の中は女の子のことばっかりなのが普通です。今作ではヒロイン、リズとの恋はホームカミングでパートナーになるという所まではいきましたが、結局成就しませんでした。続編では、ゼンデイヤ演じるミシェルがより深くピーターと関わってきそうです。実はミシェルこそが「MJ」であることは映画のラストで明かされましたし。今作のミシェルは、ボーイッシュでアウトローな変人キャラでしたが、次回作ではグッと女らしくなって登場してピーターを惑わせたりするんでしょうか。

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スパイダーマン:ホームカミング

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